吉田進のパワーリフティングのこつ 第1回 - MEGA POWER -




第1回「トレーニング中、どうやって息をするの?」

トレーニングを始めて間もない人で、呼吸のタイミングが分からないという人がけっこういます。
普通の軽いウェートトレーニングでしたら、アスレチッククラブでも教えてくれます。
たとえばベンチプレスであれば、胸を開くような動きの時に息を吸い、胸を閉じるような動きの時に息を吐く。それを1レップずつ繰り返すというものです。つまりベンチプレスでは、バーベルを降ろすときに息を吸い、上げるときに息を吐くということになります。
最初はそれで良いでしょうが、重たいものを扱おうと思うとそれではちょっと力が入りません。ではどうするのか?

1. ベンチプレスの場合

ベンチプレスの呼吸ベンチプレスでは、ラックからバーベルを外して腕を伸ばして構えているときが、一番身体に力が入っていないときです。ということは一番息が吸いやすい時です。ですから、この時に息を吸います。100%目一杯数という感じではありませんが、かなり吸い込みます。胸に息をためる感じです。
このまま息を止めてバーベルを胸まで降ろします。
そして止めたまま押し上げる。
腕が伸びたら、そこで一瞬腕の動きを止めてすばやく息を吐き出し、また吸います。すばやく吐いてすぐに吸う。一瞬にやってしまいます。
その後、2レプス目に入っていく訳です。
アップをしているときなどは、このように1レップずつ息を吸ったり吐いたりするのが面倒ですから、3~4レプスぶんは息を止めたままやってしまうこともあります。
ただし重くなったら必ず1回づつ呼吸することを勧めます。

2. スクワットの場合

スクワットの呼吸スクワットの時もタイミングは同じです。呼吸するのは、バーを担いで直立にたっているとき。この状態が体に一番力が入っていない状態です。
スタンスを決めて足腰を伸ばして正面を向きます。この状態で、口を大きく開けて、口から思いっきり息を吸います。ベンチプレスと違うのは吸った息をおなかに貯める感じで腹に力を入れることです。
そして息を止めたまましゃがみ、そして立ち上がります。立ち上がっていく後半で息を吐き始めても良いです。
そこで思わず声を出すパワーリフターもいますが、それはそれでOKです。ベンチプレスでも押し上げ完了直前に息を吐きはじめても良いです。

3. デッドリフトの場合

デッドリフトの呼吸デッドリフトではスタンスを決めて、バーベルを握った状態で息を吸います。スクワットと違って目一杯吸わない方がいいでしょう。80%ほど吸って息を腹に貯めて、バーベルを引き始めます。
デッドリフトではレプスを重ねるときに、バーベルを床にぶつけるようにして連続する場合と、バーベルをいったんは床に置いて一瞬間をおいて次のレプスに進む場合があります。
最初の引きを強くするためには、一旦バーベルをおいた方が効果的です。その場合は、バーベルを床においた一瞬の間に呼吸をしてしまいます。
連続してレプスを重ねる場合は直立している状態で呼吸をしてしまいます。このタイミングはスクワットと似ています。

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