吉田進のパワーリフティングのこつ 第3回 - MEGA POWER -




第3回「それならベンチプレスはどうすればいいの?」

ベンチプレスは一番多く実行されているトレーニング種目です。
たとえば学校のクラブでもベンチプレスをやっていますし、どんな大手のアスレチッククラブでもベンチプレスは盛んに行われています。そこで行われているベンチプレスは、ほとんどが自然体のベンチプレスです。
パワーベンチプレスパワーリフティングを志す者にとっては、自然体のフォームは将来の重たいベンチプレスを挙げるにはちょっと不向きです。
ここに昨年の世界選手権110kg級2位に入った斎藤選手のフォームがあります。これを見ながらパワーリフティングのベンチプレスのコツを解説しましょう。

1. 胸を大きく張る(反る)

まずは胸を大きく張る(反る)こと。
ただし、お尻はベンチにしっかりと付けて下さい。お尻が浮くと重たいベンチプレスは上がりますが、大会ではルール違反となってしまいます。また、お尻を大きく浮かすと、バーベルを押す距離が極端に短くなってしまうので、筋肉の発達にも良くありません。
尻を付けたまま反るためには、足の踏ん張りが大切です。この感覚を養うため、背中に直径5cm程度のパイプを挟んだまま、ベンチプレスを行ってみると良いでしょう。体の柔らかい人は直径10cmぐらいのパイプを挟んだまま、ベンチプレスが出来るようになります。

2. 握りの巾は81センチぎりぎり

ルール上、バーベルを握った両手の人差し指の間の距離は81cm以内と決められています。
基本的には、バーベルは出来るかぎり広く握った方が有利です。特に背が低い人、腕の幅を広げると肩が痛い人以外は握りの幅を81cmまで広げましょう。

3. 肩甲骨を引き締める

ぐっと胸を突き出す感じです。
ベンチに寝ないで、立ったまま、肩甲骨を引き締めたりゆるめたりして、胸を突き出した感覚を確認してみて下さい。意識的に鳩胸にする感覚でもあります。
肩甲骨を引き締めながら胸を大きく張る感じが大切です。

4. バーベルを降ろす位置をみぞおちのあたりに

胸の下の方におろすという事は、大きく反った胸の高い位置にバーベルをおろすという事にもなります。バーベルの移動距離が小さくなると共に、大胸筋だけでなく、三角筋前方も使うことが出来ます。つまり、上半身の沢山の筋肉を動員できると言うことです。

以上のポイントを意識して、パワーリフティングのベンチプレスのフォームをマスターして下さい。

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